パフナイト MASA & ターリ

イトー・ターリ&MASAパフォーマンス@PA/F SPACE、早稲田。客は40名強。MASAさんの太いテナーサックスをバックに、まずはオレンジ色の巨大ビニールプールみたいなものに息を吹き込むターリさん。次々道具を変えていって――このへん笑う――ようやく膨れて現れたのは、乳房といえば乳房状のぶにぶにテントのようなもの。部屋の両側に客を入れて、真ん中の細長いスペースでこれを使って押しくら饅頭。続いてはアルミ板やビニールの切れ端を使っての掛け合い。ターリさんのパフォーマンスそのものがすでにひじょうにリズミカルで、それとMASAさんの、ところどころブルージーなユーモアを感じさせるフリープレーがかみあう。Don't Kill――MASAさんは死刑反対運動をしている――と、床のあちこちに切り紙とパウダーで文字を落としていって、最後は倒れたターリさんの身体じゅうに客が Don't Kill と書き込む耳なし芳一ごっこ。だんだん客が逸脱して「ころしちゃやーよ」とか「南無阿弥」とか書き込んでいた。
休憩後、サックスソロ。My Favorite Things とか Summertime とか、ちょっと入る歌がまたよい。続いてトークというよりターリさんによるMASAさんのインタヴュー。ニューヨークのジャズミュージシャンもニューヨークだけで食えているわけではなく、ふだんのクラブでの演奏は、ヨーロッパなどのツァーで稼げるように、来ているかもしれないどこぞのプロデューサーの目を意識した投資だと言っていた。しだいにややお下劣なネタに。レズビアンってやーね。MASAさん、「どうも男の人は嫌で嫌で、(わたしに向かって)ごめんな、でもなんであんなに押し付けがましいのか、電車の女性専用車両にも上がりこんでくるし」とか言ってたが、それってどこでもそうなのじゃなくって大阪だからじゃないのか。