Stagecoach
犬のお散歩デビュー。
John Ford's Stagecoach (Cambridge Film Handbooks)
- 作者: Barry Keith Grant
- 出版社/メーカー: Cambridge University Press
- 発売日: 2002/12/05
- メディア: ペーパーバック
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Maland によるニコルズの章を読むと、1960年代と70年代にアンドリュー・サリスなどがアメリカに作家主義を持ち込んで、あからさまな政治的映画を重要視しなくなり、それがニコルズの死(1960)後の評価を低めたとある。日本でも聞いたような話だ。ニコルズはSWG(脚本家組合)の指導者だったし、1944年にはハリウッド自由世界連合というリベラル団体の議長だった。『駅馬車』の階級モチーフには彼の意向がかなり出ている。しかもジョン・フォード自身がこの時期身内に「俺はデモクラティック・ソーシャリストだ」などといい、37年にはスペイン人民戦線政府の病院車に1000ドル寄付している。この時期には『怒りの葡萄』も撮ってるわけだから驚くべきではないだろうが、戦後はタカ派のイメージが強い人でも、30年代後半には違った語り方をしていた、ということ。