若い人

業務、教科書会社との契約書類を交わす、会議。
石坂洋次郎 『若い人』(初版1937、新潮文庫)。ちょっと思うところがあって読んでみて、とにかくひたすらな猥褻さに圧倒される。押入れに隠れるとか混浴とかわかりやすいものに加えて、過去の思い出話や観念的な会話が全部ねっとりと性的圧力を帯びて気持ち悪い。不器量な女に対する徹底した差別(なにしろ名前も与えられずに「Y先生」とかでおしまいだ)、いまとなってはトンチキなセクハラにしか見えない教師と女学生の会話の数々。東宝青春映画の基調はやはりここにあったか。