アシェンデン

医者に行く。横になると痛いので、心電図をとったら症状が悪化する。処方された薬は、ロキソニンムコスタテルネリン
中村屋 http://www.geocities.jp/czounet77/nakamura.html を教えられる。笑うと痛い。
モームアシェンデン―英国秘密情報部員の手記 (ちくま文庫―モーム・コレクション)河野一郎訳(ちくま文庫、1994、原著1928)。以前読んだらしくあちこち頁の端が折ってあるが、例によってひとっかけらも覚えていない。イシャウッド『ベルリン物語』の、鬘をかぶったミスタ・ノリスには、この小説の「毛無しのメキシコ人」将軍、酒好き・女好き・いつでも自信満々な奇怪な容貌の男のイメージが加わっているのかもしれない。感情移入を一切せず、つねに冷静に人物描写をする(そしてこのスパイ小説では、しばしば冷静に殺人を犯す)書き手のスタイルは、イシャウッドに似ているし、モームもゲイであったわけだが、このスタイル自体にモームセクシュアリティを読みとるには、もう少し伝記的なことを知らないと無理っぽい。どのエピソードも楽しく読んだ。ドイツ人と結婚してドイツのスパイとなった人の良い男を描く「売国奴」がとくに好き。