アトムと寅さん

『住宅建築』の取材で自宅の撮影。

アトムと寅さん 壮大な夢の正体

アトムと寅さん 壮大な夢の正体

手塚論の部分は、話が噛みあうという感じではなく、それぞれがそれぞれの博識を開陳するという雰囲気。後半の寅さん論は、ぐっと対話としてのキャッチボールになっている。四方田犬彦があまり対象に思い入れがないせいかもしれない。いずれにせよ気ままに読むに最適な本。四方田が、手塚がハリウッドのイデオロギーを無批判にとりこみ、それが晩年まで続いていることをもっと批判すべきだとこだわっているのが印象的。