大須大道町人祭

日本英文学会中部支部@愛知大、パネル「万博の19世紀:多元的公共圏の時代」。司会+講師・松本三枝子さんは Lady Audley's Secret と森田思軒の翻訳『隔簾影』の関係。清水一嘉支部長はおもに万博前後の読書の大衆化について。栂正行さんは十九世紀イギリスと現代インドのパノラマ的/万博的小説、ミストリーなどについて。わたしはサウスケンジントンの開発と自然史博物館の話。お客は延べ13名。
休憩後は相当いいかげんに喋る。現代日本のパノラマ的小説といったらまず『あ・じゃ・ぱん』だが、それというのも壮大な社会小説は社会の大きな分断(階級差など)が意識されているからこそ求められるので、日本は社会の有機的統一があたかもあるかのように感じられていたからそれが発展しなかったのでは、とか。『あ・じゃ・ぱん』は東西分割というかたちで分断をもちこんでるわけだ。いまや観光のポイントは科学よりも都市の過去だろう、ジュリアン・バーンズEngland England とか、大阪のテーマパーク浪花を見ればわかる、とか。
大須に行ったら、大須大道町人祭http://www.ohsu-gei.net/main_28.htmlで大賑わい。大須というのは、巣鴨に原宿があるというか、どこの地方都市にもある寂れかけた商店街が寂れていないというか、変なところだ。今日はなにしろ人出が多く、適当に歩いてやっている芸を見ようという態度ではわたしの身長ではほとんど何も見られない。バーバラ村田、ささらほうさら、桜小路富士丸、など背伸びしながら少しずつ。オッソ・ブラジルで名物鶏の丸焼きを求め、待っているあいだにちょうど目の前のテーブルに銀粉男 un-pa が座ってくれる。この店の小柄なおっさんはすごい働き者。次から次へと鶏六羽が刺さった大串を順に動かし、でっかいハサミで切りわけまくる。今日は五百羽くらい焼いてるんじゃないか?。これだけ人が溢れていても客の三分の二はブラジル人だ。王輝はラッキーに場所が取れてフルステージ見る。このおっさん、子どもあしらいがうまい。看板もたせてそのまま放っといたりとか、呼びつけといて無視したりとか、冷淡さの演出が楽しいのだ。水入りの天秤回しも、綱渡りジャンプも堪能。
家に帰って鶏。うまし。