2005-10-09 見ることの塩 二日酔い。いつもなら寝てるか散歩してるはずのところを新幹線に乗ってるのが辛い。見ることの塩 パレスチナ・セルビア紀行作者: 四方田犬彦出版社/メーカー: 作品社発売日: 2005/07/29メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 6回この商品を含むブログ (37件) を見るあいかわらずすばらしい。滞在先でなかば偶然出会った人々からちゃんと意味のある話を聞き出すみごとな社交ぶりに、嫉妬するばかり。テオドール・ヘルツルが夢想したユダヤ国家は、ヘブライ語を復活させるのではなく、世界中の言語が自由に交わされる場所だった、とは初めて知った。ミズラヒーム(アラブ系ユダヤ人)やロシア移民を含むイスラエルの多文化国家ぶりがよくわかる。とくに中国やフィリピン、ルーマニアの労働者が集まる一角ネヴェアシャナムの情景に、ヘルツルの理想を感じるところが印象的だった。