出産ストライキ

概論、『ジェイン・エア』、フェミニズムコロニアリズム。会議。e-learningオフィスアワー。
水戸部由枝「ドイツ社会民主党と性倫理―― 一九一三年、「出産ストライキ」論争を中心に」『西洋史学』216号(2004)。タイトル通り、産児制限を「労働力と兵士を提供しないことにより、市民階級にダメージを与えるばかりか、政治闘争・労働組合闘争を強化する」(53)と捉えるベルンシュタインの主張の周辺を扱ったもの。SDPの主流派はこの方向性に賛成しなかったし、著者は、当時の議論には女性解放論や女性の性の問題への意識がない、とまとめている。たしかにフェミニズムの問題は自律的ではなかっただろうが、女性は社会主義の政治言語を自分たちのために簒奪したのだ、と強調する方向もありでは。