マスクを買う

概論、小説のミドルクラス性、The Diary of a Nobody。英文学会評議会の顛末について某同僚と話す。e-learningオフィスアワー。銀行。荷作り。
なるべく本を捨てたいのだが、うまくいかない。そのなかで心置きなく捨てられるのは、以前入試問題作りのために買った、そして一度使ってしまった英語の本だ。大学教員の仕事のなかでもっとも語られざるもの、入試。そしてその問題は、わたしが学会誌に書く論文よりはるかに多くの人に、そして何十倍も真剣に読まれ、場合によっては人の人生を大きく変えていながら、誰の口に上ることもなく消えていく。ゴミ袋にペーパーバックを投げこみながら、「無名戦士の墓」などということばが頭に浮かぶ。「サクラサク」ということばからもわかるように、年に一度の入試という季節のリズムは、「国民の時間」を作っているのだ。