映画の明らかさ キアロスタミ
火曜、会議一つ。今日は1年ゼミ、『スミス都へ行く』。文学理論、『監獄の誕生』。会議、会議。ワールドカップはラウンド16が終わって、今日は休養日。サッカーを観なくてよいのにかなりほっとする。いやほっとするくらいなら観るな、と言われそうだし、実際全試合観ているわけでもないんだけど、実際には観ないという選択肢はないのでありまして。ベスト8の顔ぶれは、98年とよく似ている。シード国が6、シードとほぼ同等の力があると大会前からみなされていたチーム1(クロアチア、ポルトガル)、それにヨーロッパの中堅国1(デンマーク、ウクライナ)だ。ヨーロッパでの大会では、しばらくこんなものだろうか。
- 作者: ジャン=リュックナンシー,Jean‐Luc Nancy,上田和彦
- 出版社/メーカー: 松籟社
- 発売日: 2004/10
- メディア: 単行本
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
『そして人生は続く』や「クローズ・アップ』をメタフィクションとして、映画についての映画として論ずるのは難しいことではないが、ナンシーはそうした見方を否定する。キアロスタミは現実と表象との関係を描いているのではなく、詐術的な演出も含めて、映画の視線が立ち上がるところをただ見ているのだ。
訳者解説がたいへんに懇切丁寧でありがたい。イメージと現前性の哲学的議論に関心があるかたは、こっちだけ読んでもいいような。