一人にして二人、二人にして一人

ウエッブ夫妻の生涯と時代―1858~1905年:生誕から共同事業の形成まで (MINERVA西洋史ライブラリー)

ウエッブ夫妻の生涯と時代―1858~1905年:生誕から共同事業の形成まで (MINERVA西洋史ライブラリー)

まだ消化できていない本。実践面におけるウェッブ夫妻の活動の多くが、ロンドン大学、ロンドン州議会といった、首都のローカル政治にあったことがよくわかる。あと、ビアトリス・ウェッブの子ども時代の家庭教師だったハーバート・スペンサーとの関係がけっこうおもしろい。スペンサー自身は市場万能主義者だったが、当時はそれが「ラディカル」で、結局彼の意図とは正反対に、彼に影響をうけた人の多くは社会主義者になった。スペンサー的な有機的社会の概念というのは、とくに経済学の議論においていまでも続いているものだから、もっとちゃんと検討しないといけないんだけど、どういう人がやればうまくいくんだろうか。
キング・コング』@吉祥寺スカラ。客は七十人くらい。連休中の吉祥寺としては不入りだよなあ。ナオミ・ワッツとコングの二人っきりのシーンがすばらしい。エイドリアン・ブロディが助けにくるシーンで、ナオミ・ワッツの微妙な表情――あなた、ここでなにしてるの?ともとれそうな――が、またよい。
深夜、コングがかわいそうだとすすり泣く妻を相手に旺旺で炒飯。