ごめんなさい

書類仕事少し。
「週間読書人」で田崎英明さんに『テロルを考える』の誤訳を指摘される。この誤訳がわれながらひどい。「……イラン革命共和国の世俗的左翼政権が、一九八○年代初頭に一○、二三一人をも殺害したりといったことが正当化されるわけではない」(p.66)。もちろん正しくは「イラン革命共和国政権が、一九八○年代初頭に一○、二三一人もの世俗的左翼を殺害したりといったことが正当化されるわけではない」である。いったいいつからイラン革命政権が世俗左翼になったんだよ、まったく。どうしてこんなミスをするのか、お前そもそも左翼に偏見があるだろう、と断じられてもしかたがない。あまりに間違いかたがあからさまで、常識のある読者ならすぐ誤訳に気がつく(だから悪影響が広がらない)のが、せめてもの救いか。原著者と、イラン革命政権下の弾圧で命を落とした方々に、深くお詫び申し上げます。