ニューオーリンズもすごいことになってますが

錦市場の寿司屋でちらし。赤だしがまことにうまい。
ヴィクトリア朝研究会@同志社、二日目。1851年万博委員会のその後の活動と自然史博物館移転論議について発表。パネルでやる話としては悪くないが、これは研究論文にはまとまらないのではないか、というありがたいおことばをいただく。Henry Mayhew, 1851: or the Adventures of Mr. and Mrs. Sandboys and Family, Who Came up to London to Enjoy Themselves, and to See the Great Exhibition、Mさんによる紹介。関西弁でこの野次北道中的小説のあらすじがきけて楽しかった。この本、じつは万博の描写はほとんど出てこない。カンバーランドの農家のサンドボーイ夫妻は、乗る汽車はまちがうは財布はすられるはそれなのに自分たちがすりにまちがわれるは夫妻の娘に気がある助平爺に拉致されるはで、結局万博にたどりつかないのだ。推測するに、この小説の大部分は実際に万博が始まる前に書かれていて、万博が始まって盛り上がり始めたところで便乗企画として出版された、つまり実態が書かれてないのは作者もまだ本物を観てないからなのである。世紀末に展開する、インテリア等の消費による主体形成が最初に明確に提示されるのは、ここではないか、とか。メイヒューははっきりと、労働者階級にも審美眼をつけさせることが産業製品の質的な向上にとって重要だ、と言っているのだ。Kさん、Hard Times における時間の規格化。Kさんは当時の労働者の自伝をけっこう集めていて、そっちをまとめた話も聞きたいと思った。
東京に戻ってみると大雨で山手線は時速15㌔運行。やっと渋谷までくると、明大前の線路が水没して井の頭線が止まっている。偶然渋谷にきていたboss氏に車で拾ってもらい、家まで送ってもらう。bossさん、ありがとう。妙な疲労感を引きずりつつ、夜中にいづ重の鯖寿司を食らう。