複数文化のトポス

CALL英語、会議、会議。
ポストコロニアル研究会第一回@白百合。会を組織したTed本橋氏を始めとする皆さんに感謝。澤田直さん自らによるアブデルケビール・ハティビとモロッコの言語状況解説。西洋の映画やTVドラマはフランス語吹き替え、エジプト等中東のものは中間アラビア語吹き替えである、とか。ハティビは今回初めて読んだが、訳のみごとさも手伝って、フランス現代思想に慣れている人間にとっては、あまりに美しく楽に読めてしまう感がある。それを「うさんくさい」と評する声もあった。ここで語られる複数性は、非現実的夢であって、マグレブの実態を反映していないのでは、とか。「歓待」はハティビのキータームだが、いくら読んでも、誰が誰をどうやってなんのために歓待するのかはよくわからない。歓待されるのが人なのかことばなのか、書くことが歓待なのか読むことが歓待なのか。こういう厳密ないちゃもんが野暮のきわみであって、ほとんど意味をなさないように感じられるのも確かなのだが。
   マグレブ 複数文化のトポス―ハティビ評論集   異邦人のフィギュール (叢書 言語の政治)
仙川南口の大衆割烹でお喋り。名前のみ存じ上げていた方にたくさんご挨拶する。